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     ちょっくら       現実逃避してきます。                                                        
by otoichi
セントラルステーション
友情に年の差は関係ない

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友情度★★★★★
ハートウォーミング度★★★★★
好感度★★★★★
異国度★★★★★


なんとなく見たら、すごくいい映画でした。
きれい事だけじゃない、人間臭さ。
時間が経つにつれ少しずつ育まれる友情、人間関係に現実味があって好きな映画です。
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ブラジル、リオデジャネイロ中央駅。
読み書きが出来ない人のために手紙の代筆をしながら生活するドーラ。
お客さんの列は絶えない。
書いてもらう内容は様々。
子供への手紙、恋人への手紙など 笑っちゃうような内容でも送る方は真剣。

ドーラは言われたまま書いても手紙は投函せず、彼女の家のタンスに入ったっきり相手には届かない。
ただ書いてお金をもらっているだけ。

ブラジルの雑踏や、通勤電車(人がすごい・・・)、駅で商売する人々。
いろんな世界があるんだなぁと思ってしまう。

冒頭印象的だったのは
ある青年が、売店から菓子パン?みたいのを盗んで逃げるんだけども
店主は「ドロボー!」と叫んで、それを警官かな?
男が追いかけていく。

けっきょく窃盗をした青年は線路脇で捕まり、なんと至近距離から即射殺される。。
(マジか・・・と思いました)
警官らしき男は盗まれた商品を持って店主の元へもどり「はい」と手渡し
店主は「助かったよー」みたいな感じで、何事もなかったように生活へ戻っていく。

物語には関係のないワンシーンだけど、けっこうな衝撃度・・・(汗)。



ドーラの元に、ある日息子ジョズエを連れた母親がやってくる。
母親は消息を絶った夫への手紙を依頼する。

ドーラはいつものように料金だけもらい、家路につく。
近所の友達と書いた手紙を読んでは笑いながら破ったり、もしくはタンスの中へ・・・。

翌日、その親子がまたドーラの元へ手紙を依頼にくる。
昨日の手紙は取消で、ちがうのを。(どちらにしろ届かないのだよ・・)

手紙を依頼して去った直後、母親はトラックにひかれて死んでしまう。
残された息子ジョズエ。
その日から孤児となり、駅で寝泊まりするようになる。

ジョズエは父親をさがそうとドーラに手紙をお願いしに来るが
彼女は「お金あるの?」といって追い返してしまう。
が、何となく気になるドーラは結局少年を自宅に連れて帰る。

一番右が友達。派手だけどいい人。
セントラルステーション_c0237163_14194691.jpg


ドーラは翌日、外国のお金持ちへ養子を斡旋する業者を見つけ
お金と引き替えにジョズエを引き渡し、そのお金で新品のテレビを買ってくる。
見捨てられたと思ったジョズエは傷つく(そりゃそうだ)

お金をもらう時点で怪しいと思うが、やっぱりそこは悪質な臓器売買の業者だった。
それを知ったドーラは、最初そのまま知らんぷりしようとするが
結局ジョズエを助けにいき、業者に命を狙われ 逃げながら少年と共に列車に乗り
一緒に父親を捜す旅に出るのであった。

ここから二人のロードムービーが展開するのだが、
少年とおばちゃん。といっても、
生意気な少年と偏屈なおばちゃん。
の組み合わせでケンカはするし、ふてくされるしで
何も起きない訳がなく、行くところ行くところでハプニング。
でもどうにかなっちゃうし、時間の流れがゆるやかで異国情緒たっぷり。
セントラルステーション_c0237163_1420177.jpg


結局一文無しになった二人は、ケンカしながらも何とか旅を続け
ジョズエの機転から「代筆業」でお金を稼ぐことが出来た。

幼い少年(9歳)が、おばちゃん(60代くらい?)に

「口紅をつけたとき、すごく綺麗だったよ」やら
「このドレスを買ってあげる。きっと似合うよ」やら言うのだから
さすがラテン男は生まれながらにしてあっぱれ。
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たぶん、誰も見ないだろうから結末書きますけど(笑)
幸運にも異母兄弟を見つけた二人。
この兄弟がまたいい人達なんですわ。
これは兄ちゃん↓
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この兄弟も行方知れずの父親を待っていた。
そして飲んだくれでどうしようもないと聞かされていた父親も
実は亡くなったジョズエの母をリオへ探しに行っていた。
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自分といるよりも兄達と暮らす方がジョズエは幸せだと感じたドーラは
眠っているジョズエを残し、静かに立ち去る。
気づいてバスを追いかけるジョズエ
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そしてお互いの手元に残ったのは、友情と
二人で稼いだお金で撮った写真だった。

人のつながりって不思議だなぁと思います。
それが率直な感想で、とても好きな映画です。





ストーリー:
ひねくれ者で怒ってばかりの老女と母に先立たれた少年が父親探しの旅に出るロード・ムービー。リオ・デ・ジャネイロの中央駅。代書業を営むドーラのもとに、息子を連れた女性が夫への手紙の代筆を依頼にきた。ところが手紙を書き終えた後、その女性は事故で死んでしまう。ドーラは一人残された男の子ジョズエをみかねて家に招き入れる。子供の面倒など見る気のないドーラだったが、仕方なくジョズエを父親のもとへ行かせようと、一緒にバスで旅に出るのだった。

■ 原題:CENTRAL DO BRASIL
■ 英題:CENTRAL STATION
■ 監督:ヴァルテル・サレス
■ 脚本:ホアオ・エマヌエル・カルネイロ
■ 出演:フェルナンダ・モンテネグロ/マリリア・ベーラ/ヴィンミシウス・デ・オリヴィイラ 他
■ 1999年 ブラジル ■ 111min ■ 言語:ポルトガル語
【受賞】
96年サンダンス/NHK国際映像作家賞
98年再48回ベルリン映画祭金熊賞(グランプリ)銀熊賞・主演女優賞(モンテネグロ)・エキュメニカル審査員特別賞。
第71回(98年度)アカデミー主演女優賞(モンテネグロ)ノミネート。
第56回ゴールデングローブ賞 最優秀外国語映画賞。
by oto_ichi | 2012-03-25 19:18 | ヒューマンドラマ
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