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     ちょっくら       現実逃避してきます。                                                        
by otoichi
ぼくたちのムッシュ・ラザール

いちばん大事なことは、教科書に書いてない

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現実味★★★★★


子供達の個性が光る現実的な作品。

カナダ、モントリオールの小学校。

シモンは牛乳当番でみんなより早く教室へ行った。
そこで目にしたものは、担任のマルテx-ヌ先生の首を吊って死んでいる姿だった。

学校は大騒ぎになり、子供達は外に出されるがクラスメイトのアリスも教室を覗いてしまう。
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誰もなりたがらない後任の教師を捜していたところ、
アルジェリアから来た男性バシール・ラザール。
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ショックを受けた子供達であったが、温厚でちょっと個性的なバシールに少しずつ心を開いていく。
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しかし、マルテx-ヌの死は簡単にはぬぐい切れずにいる。

シモンだけはそれを気にしていないフリをし、クラスメイトに嫌がらせをしたりして孤立していく。
それを気にかけていたバシールもまた、過去に愛する家族を失ったことを乗り越えなければならないのだった。


子供が発見する確率のある教室で自殺とはいかがなものか?
まずそれが思い浮かぶ疑問である。

身近な人の「死」というものは、大人よりも子供時代の方がショッキングな出来事である。
大人が思っているよりも子供は冷静ではあるが、何を考えているかは容易には口にしない。

自分が大人になってしまうと、親になったとしても「学校」というある特定の空間を
階間見るチャンスは少ない。
第三者的視点で、しかも外国の「学校」を見るのはおもしろかった。

子供達は、大人に負けず劣らずはっきりと自分の意見を持っている。
過去の自分と比べると 外国の子供達はずっと大人だ。

こんな言葉を思い出した。


「子供は小さな大人である。」


まさに。


そして、

大人は大人を演じているだけのことである。


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■ 原題:Monsieur Lazhar
■ 監督:フィリップ・ファラルドー
■ 脚本:フィリップ・ファラルドー
■ 出演:フェラグ(バシール・ラザール)/ソフィー・ネリッセ(アリス)/エミリアン・ネロン(シモン)/ブリジッド・プバール(グレール) 他
■ 2011年 カナダ ■ 95min 

【受賞】
・2011年 トロント国際映画祭 最優秀カナダ映画賞
・2011年 ジニー賞 最多6部門制覇
・2011年 ロカルノ国際映画祭 観客賞
・2011年 ロッテルダム国際映画祭 観客賞

  
※映画賞概要はコチラ
by oto_ichi | 2012-08-18 20:02 | ヒューマンドラマ
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